新生グロースアシストの成長支援とは

17周年を期に株式会社ディーブレイン九州から会社名を変更した「株式会社グロースアシスト」。新社名に込めた想い、株式会社グロースアシストのこれからを聞きました。

- まず、グロースアシストの会社概要、事業内容など教えていただけますか?

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岸原 当社は、1999年8月に、福岡において株式公開専業の証券会社の子会社として設立されました。当初は未公開株式市場グリーンシートへの株式公開支援を中心に展開し、その後、証券取引所上場支援に事業を拡大しました。福岡証券取引所Q-Boardへの上場支援では12社中8社、東証マザーズへの上場支援4社の実績があります。

上場支援以外の業務としては、事業計画の作成や毎月の財務管理、金融機関への対応を行う「財務部長代行サービス」や事業承継や成長戦略の一環としての「M&Aのアドバイザリー」業務などを行っています。

- 福岡で17年もベンチャーの支援に関わってきたということですが、紆余曲折もあったんじゃないですか?

岸原 そうですね。会社が設立された当初はちょうどITバブルのど真ん中で、社名にドットコムがつくだけでベンチャーキャピタルから資金調達できるような時代でした。その後、ナスダックジャパンの進出をきっかけに、現在のように各証券取引所に新興証券市場が設立され、IPOがブームになっていきました。しかし、その状況も2006年のライブドアショックや2008年のリーマンショックを経て、年間200社上場していた時代から、2009年には一気に年間19社しか上場しないという冬の時代が訪れます。

- その頃、御社は親会社から独立してMBOをされていますね。

岸原 親会社の証券会社はIPOを専業としていましたから、IPO冬の時代の影響をもろに受けることになりました。そこで子会社を整理しようという話になったのですが、当時のメンバーで株式も引き受けて、当時東京の親会社に出向していた私も戻ってきて代表を引き受けることにしました。厳しい時代でしたが、ベンチャー企業を支援する仕事にはやりがいを感じていましたし、必要とされる仕事であるという信念もありましたので、自分たちだけでやり直そうと決意しました。

- 最近はIPO市場も回復してきているようですが、今年5月には公認会計士である大山専務が経営に参画されました。

大山 私の会計事務所は当社と同居していて以前から業務の協力関係はあったのですが、岸原社長から、IPO市場も回復していることもあり、IPO支援体制を強化したいので経営に参画してほしいとの申し出がありました。私の経験も生かせるのであればと思い経営に参画することとしました。

岸原社長は、主幹事証券会社で公開引受部門の経験と多くの実績をもっています。私は大手監査法人での監査経験、事業会社での経理実務経験をもっています。IPOの際には主幹事証券会社と監査法人がそれぞれの立場で上場希望企業へ上場に向けての指導助言を行うわけですが、当社では両者の立場からのサポートができます。これは他社にはない強みであり、当社の特徴といえるのではないでしょうか。

上場準備会社では管理部門の方が主幹事証券会社の公開引受部門や監査法人の対応を行うわけですが、残念ながら九州ではIPOの経験者が少ないということもあり、社内の人材だけでは対応がスムーズにいかないということがあります。

そこを外部から専門的にサポートするのが当社の役割です。はじめはこちらで実際に手を動かして実務を代行することもあるのですが、徐々に社内の方だけでも対応できるように、社内人材の育成も同時に行っていきます。

株式の上場にあたっては主幹事証券会社や監査法人、ベンチャーキャピタル、弁護士、司法書士、証券代行、証券印刷などさまざまな専門家が関与することになります。当社では多くの専門家とのネットワークを有しており、その企業に必要な専門家を紹介したり、時には専門家と企業の間に立って、法律や制度の中で、経営者の思いをどうやって実現するかということを一緒に考えたりするのも重要な役割のひとつです。

- お二人のことも、もう少し教えていただけますか?

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岸原 私は、大学卒業後、海外でのビジネスに憧れて国際流通企業の経営企画部門に入りました。ただその会社が、入って1年半で会社更生法を申請し、経営破たんしてしまいます。その間、会社は事業の一部譲渡やスポンサー企業からの資本受け入れなど目まぐるしく変化していきました。

私はまだ新人でしたが、監査法人の監査対応や金融機関のデューディリジェンス対応、スポンサー企業の幹部が送り込まれてきた経営会議の資料作りなど、通常では体験できないような貴重な経験を積むことができました。

このような経験を生かして企業のサポートをするような仕事をしたい、それが自分には向いているのではないかと思って、福岡に帰ってきて探していたところ、当社の設立メンバーを募集しているという新聞広告を見て入社したというのが、当社に入ったきっかけです。それ以来、一貫してベンチャー企業のサポートを行ってきています。

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大山 私は大学卒業後、監査法人トーマツ(現:有限責任監査法人トーマツ)の福岡事務所に入所しました。監査法人時代は、主に上場企業の監査を担当しており、九州一円の上場企業や、関西の企業等のさまざまな業種のクライアントを担当していました。

また、上場企業の監査で得た知識や経験を基に、IPOを目指すクライアントの支援もさせていただいていました。IPOを目指す会社は上場企業とは異なり、会社の組織や仕組みが成熟しているとは言えません。そのため、会社と一緒になって業務の仕組みを考えたり、組織の構築のお手伝いをしていました。実際これはかなり大変な業務でした。しかし、この業務を通じてIPO支援業務の全体像を理解し、実践するためのベースが出来たのではないかと思っています。

現在は、会計事務所を運営しながら、岸原さんと一緒にIPOを目指す企業の支援を行っています。公認会計士として、このIPO支援業務を通じて、企業がよりよい発展をするお手伝いが出来ればと思っています。是非何でも相談頂ければと思います。

- 会社名を、17周年を機会に変更されました。その狙いと今後の取り組みなど教えてください。

岸原 MBOして独立した際も社名を変更しようか迷ったのですが、当時は厳しい時代ということもあり、周りには独立したというのをあまり出さずに、体制に変更はありませんよという意味でそのまま社名を維持してきました。しかし、すでに独立してから7年もたち、大山専務という新しいメンバーも加わったことで、当社の事業や理念などが伝わるような会社名にしようと思い、「成長」を「支援」する会社という事業内容をそのまま英語にして会社名としました。

文字通り、成長を支援する会社として財務の支援を中心にしながら、企業の成長に必要なリソースの獲得、適切なステークホルダーとのコミュニケーションの支援を通じて企業の成長に貢献していきたいと思っています。具体的に言うと企業の成長に必要な、アライアンス先とのマッチング、金融機関や資本市場からの資金調達の支援、M&A・事業承継時の資本政策面でのアドバイス、人材の確保・育成など、当社でできる企業が成長するために必要とされることは何でもお手伝いしていきたいと思っています。

大山 IPOや財務支援と併せて、私の得意分野として不動産という分野もあります。当社で支援してきた企業は不動産会社が多いというのもあるのですが、私自身が宅地建物取引士の資格も取得し、不動産会社も所有することから不動産分野における専門的なサポートも可能です。不動産業界のIPO、財務支援についても今後強化していきたいですね。

- 岸原社長はStartupの支援にも積極的に取り組んでおられますが、StartupGo!Go!のことも教えていただけますか?

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岸原 2年前に有志で集まって「StartupGo!Go!」というイベントを開催しました。当時は福岡市が創業特区になったということもあり、Startupが盛り上がってきていました。ただ、東京では多くのStartupイベントが開催されていましたが、福岡では当時、地元の人がやっているイベントがありませんでした。であれば自分たちでやってみようという飲み会での話がきっかけで、福岡でよくありがちなノリでスタートしたというのがはじまりです。第1回のまったく実績のないころから日本政策金融公庫さんが共催になってもらったのは大きかったですね。

それが今では、西鉄さんと「天神COLOR」というコワーキングスペースを運営したり、東京や海外の第一線の起業家やベンチャーキャピタリストをメンターとして招いての「アクセラレーションプログラム」の運営を行ったり、西鉄さんにStartupが事業を提案する「西鉄オープンイノベーションコンテスト」を開催するなど活動が大きく広がるとともに各方面から注目していただけるまでになってきました。契約ごとも増えてきたこともあり、一般社団法人Startup GoGoを今年1月に設立しました。

- 現在の福岡のStartupの状況をどのように見ておられますか?

岸原 現在のStartupの状況をみると、昔のITバブルのころと比べて、エンジニアの人が起業したり、ビジネスモデルがしっかりと描けていたり、初めから世界を目指していたりと優秀な人材がこの世界に入ってきているように思います。支援する側も以前のような金融機関系のベンチャーキャピタルだけではなく、独立系のベンチャーキャピタルが主導しているなど、起業家も支援者側もプレーヤーが様変わりしています。過去の経験も踏まえて、やっと日本でも本格的にStartupの時代がきているのではないかと感じさせる状況が生まれつつあると思います。

2年前はまだ単なるブームかなと思うところもあったのですが、最近は東京のVCから1億円単位で資金調達する福岡のStartupが10社近くでてきて、ホープやベガコーポレーションのようにマザーズに上場する企業も現れてきました。

実は福岡はベンチャーが活発な地域だと思われているのですが、過去のベンチャー的な企業の上場実績としては2社くらいしかありません。しかもその当時の人たちの資本市場における経験や人材が蓄積されていないという現状がありました。身近なロールモデルが存在して、新しい企業が次々に生まれてくる環境ができつつあり、今後の展開がとても楽しみだと思っています。

― そのような状況の中で今後どのような役割を果たしていこうとお考えでしょうか?

岸原 当社としては資本市場に長年関わってきた経験からベンチャーキャピタルや証券会社、監査法人、証券取引所といった資本市場サイドと企業との橋渡し役ができればと思っています。

また一般社団法人Startup GoGoの代表理事としては、起業家も支援者も若手の優秀な人たちが中心になってきていますので、彼らが目一杯活躍できるようバックアップする役割と、大企業やベンチャーキャピタルなどとStartupのマッチングがうまく進むような「場」づくり、東京や海外の第一線の起業家や投資家などのコミュニティを福岡に呼び込んでくるような役割などを果たしていければと思っています。これらの活動を通じて福岡に「エコシステム」を作り上げていければいいなと仲間で話し合っているところです。

- 福岡で長くベンチャーを支援してきた実績と、Startup支援など先進的な取り組みをされている新生グロースアシストさんの活躍から今後も目が離せませんね。益々のご活躍を期待したいと思います。ありがとうございました。

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